沖縄・阿嘉島旅行記(029)

2002年6月、会社の沖縄好き仲間Yさん、Hさん、らびっとJ(私)の3人で梅雨明けの沖縄慶良間(ケラマ)諸島の阿嘉(アカ)島へ。今回のツアーは、エースJTB「ケラマで遊ぼう5日間」の阿嘉島を利用しました。宿泊は1日目が泊港のターミナルビル(とまりん)にもなっているかりゆしアーバンリゾートで、2~4日目は阿嘉島のシードルン。全朝食付(阿嘉島では夕食付)で、フェリー代も込みで53,000円でした。かなりの激安お得ツアーです。ケラマは日本が誇る世界有数のダイビングポイントとして知られています。そんな素晴らしい海を持つケラマは那覇の泊港から船で1時間のところにあり、水面を飛ぶトビウオを眺めているうちに着いてしまいます。たった1時間で、那覇の賑やかな雰囲気と車の渋滞が嘘のような静かな島、阿嘉島に到着します。人口は100名ほどで、信号はなく、お巡りさんもいないとっても平和で素朴な島なんです。

北浜(ニシハマ)ビーチ

私たちは、阿嘉島に到着してチェックインを済ませると、すぐに着替えて、この島のメインビーチ"北浜(ニシハマ)ビーチ"に向かいました。沖縄の方言では"北"のことを"ニシ"と読むそうです。島の北にあるビーチという意味なのでしょうが、島の案内板には"西浜"と書いてありました。きっと、観光客に分かりやすいようにという配慮(?)なのでしょうね。

シードルン(宿泊したホテル:後述)では、ニシハマビーチまで送迎をしてくれます。送ってくれたドライバーさんが「カメが見られることもある」と教えてくれたので、車の中で盛り上がっていると5~10分くらいでビーチに到着。目の前には座間味(ザマミ)島、安慶名敷島(アゲナシク)島、安室(アムロ)島、そして足元には白い砂と浅瀬の珊瑚、少し奥には、透明感のある水色の海が広がっていました。

シュノーケリングセットを片手に海に入り、潮が引いて浅くなっている珊瑚の上をぶつかったり踏んだりしないよう気をつけながら30~40メートルほど沖に行くと(そこまで行っても遊泳区域のブイの中です)、急に水深が3~5メートルくらいになり、底には白い砂地が広がっています。透明度は20~25メートルほどで、そこは珊瑚の棚と白い砂に、50センチを超える大きな魚やキレイな色の魚がたくさん泳ぐ楽園でした。

シュノーケリング初心者で足が着かない場所でのシュノーケリングに恐怖を抱いていたYさんもそのキレイさに魅せられ「水族館の中に落とされたみたい」と大はしゃぎ!恐怖心なんてすっかり忘れて足の届かない深いところでも余裕でシュノーケリングしていました。

写真:ロクセンスズメダイの襲撃

初夏だったのでたくさんの稚魚にも出会うことができました。お魚のアイドルになろうと魚肉ソーセージを持って海に入ったら、たくさんの魚が集まってきて、まだ包装をあけていなかったはずのソーセージはいつのまに魚に食いちぎられてしまいました。集まってくるのはロクセンスズメダイという10センチくらいの魚で、人に噛み付くことはないのですが、あまりにたくさん集まって来るので恐ろしくなりアイドルになるのは断念し、エサをあげるのはやめました。餌付けしなくても十分たくさんのお魚に出会えるのですから(その後魚肉ソーセージを与えると奇形の魚が生まれてくるという話を聞いてエサを与えるのは本気でやめました)。

ニシハマビーチは島と島にはさまれたところにあるため流れがあります。ビーチからみて右から左への流れがあるので、ブイを目安に右端から入り流されながらシュノーケリングを楽しみ左端で海から出て、ちょっと休憩してまた右端から入る、これを何度も繰り返していました(シュノーケリングをしている時は、ときどき顔をあげ自分がどの位置にいるのかきちんと把握しましょうね)。

ヒズシビーチ

5日間の旅のうち1日はダイバー班(Hさん)とノンダイバー班(Yさん、私)に分かれて行動しました。Hさんが世界有数のダイビングポイントに潜っている間、ノンダイバー班の私たちは阿嘉にあるもう一つのビーチ、ヒズシビーチに行きました。

沖縄の情報収集に利用させていただいている"沖縄情報IMA"の管理人さんが、「ニシハマよりオススメ」というコメントをしていたので行ってみました。かなり沖の方まで行くと珊瑚がキレイでお魚もたくさんいるらしいのですが...。周りに人もいないしどこまでが安全な場所なのかわからなくて不安になり、結局ポイントらしき場所に辿り着くことができませんでした。ビーチの手前の方は珊瑚も魚も少ないので、ニシハマの方が手軽に楽しめてよいかなと思いました。

シーカヤックと無人島

写真:ムカラク島

ホテルのロビーで夕食後のコーヒーを楽しんでいると、フロントに掲示してあるシーカヤックの案内が目に飛び込んできました。みんな興味津々で、すぐに電話をして話を聞いてみると、シーカヤックで無人島に行ってシュノーケリングができるとのこと。「無人島でシュノーケリングなんて楽しそう」ということで急きょ翌日に参加することになりました(シーカヤック1日+ランチ付で12,000円)。

風向きや潮の流れで行き先を決めるので、どの島に行のかは当日にならないとわからないということでした。どこに連れて行ってくれるのかなぁとワクワクしながら翌日を迎え、集合場所の前浜(マエハマ)ビーチへ。ビーチには私たちが乗る予定の2人乗りカヤックが二つと1人乗りカヤックが用意されていました。この日の目的の島は、遠くに見えているムカラク島でした!阿嘉島のシュノーケリング情報を調べているときにムカラクの珊瑚がキレイという情報があったことを思い出し、ますますUKIUKIです!

カヤックのレクチャーを受け、日焼け対策をして大海原に漕ぎ出した私たち。初めて使うパドルで必死に海をかき分け、足元にあるペダルで方向を調整しながら少しずつ進んで行きました。途中、阿嘉島の隣の慶留間(ゲルマ)島付近でカヤックを降りシュノーケリングをしました。ニシハマと比べると少し深めでしたが、また違った雰囲気で泳いでいる魚の種類も少し違っていました。30~40分ほどシュノーケリング後、またカヤックに乗り込みムカラク島へ。引き潮により海面スレスレになった珊瑚の間を縫うようにカヤックを進めて無人島ムカラクへ到着!

真っ青な空に白い雲、足元は真っ白でキレイな砂。その砂浜に足跡をつけながら歩いていくのは、私たち3人とスタッフさんたちの6人だけ。気分はまるでロビンソン・クルーソーです。島内には、砂浜と岩、潮が引いてできた潮溜まりがあり、傍の岩から潮溜まりにジャンプ!!ジャンプ!!の撮影会が始まりました。そして飛んでいる瞬間のすごい顔のショットも激写してしまいました(本人の希望により残念ながらご紹介することはできません)。

スタッフさんが用意してくれたランチは、たくさんのおにぎりにカツオの刺身、そして、取れたてのシャコ貝!!ムカラクに来る途中、私たちがシュノーケルを楽しんでいる間にシャコ貝を取ってきてくれたようです(もしかして密漁!?)。大自然という調味料がさらにランチを美味しくしてくれました。

お腹がいっぱいになり普通はちょっと休憩となるところですが、元気いっぱいの私たちはお魚が待つムカラクの海を泳ぎ始めました。潮が引いていたので海に入るとすぐに珊瑚があり、訪れる人も少ないせいかニシハマよりもとても元気でカラフルでした。大物の魚は少ないけど、群やチョウチョウオやスズメダイ・クマノミなど、たくさんの魚に会うことができました。

2002年は珊瑚を食べてしまう"オニヒトデ"の大発生がケラマ住人、そしてダイバーを悩ませていました。美しい珊瑚を守るためダイバーが必死で退治していたようですが、ついていけないほどの大量発生だったそうです。ムカラクでもオニヒトデを何匹か見つけました。体中を覆っているトゲトゲには毒があり誤って触れてしまうとたいへんなことになってしまうので気をつけながら睨みつけておきました。

シュノーケリングを楽しんだあと、島にある小高い岩山に登ってみることになりました。10分ほどで登れるほどの低い山ですが、そこから見える海の色、遠くに見える島々が、またとても美しかったのです。

童心に返ったように遊んでいたらあっという間に3時を過ぎ、ムカラクをあとにする時間になりました。またカヤックに乗り込み阿嘉島へ向かいます。3時を過ぎても沖縄の日差しは衰えることを知らず強い日差しがガンガン照り付けてきます。荷物を積み込み、日焼け対策を万全にして(とても人様にお見せできないような格好していました)再び大海原へ。

ふたり乗りカヤックはHさんとスタッフ、Yさんと私の組合せになり、手馴れているスタッフと組んだHさんは余裕だけど、私たちは必死。ムカラクを出発してから、「1、2、1、2・・・・」と声を掛け続け......前浜ビーチへ無事帰還。そして、体育会系ばりの掛け声と息の合ったパドルさばきにより、ムカラクから前浜ビーチまでの最短時間を記録してしまったのです(そのあと、すぐに私たちの記録は更新されてしまったようですが)。

スタッフさんから「景色は楽しめた?」と聞かれ「えっ??」と私たち。阿嘉島に帰ることに必死で景色なんて楽しむ余裕は全くありませんでした...。しかし最高新記録を達成したので大満足でした。カヤックは楽しかったけど1回で十分かな。ボートでの無人島渡し(3,000円くらい)や往路はカヤック、復路はボート(値段はわかりません)というメニューもあるそうなので次回来たときはボートのお世話になっていることだろうと思います。

シードルン

写真:シードルンのハイビスカス

今回、阿嘉島でお世話になったホテルは"シードルン"。阿嘉島では唯一ホテルなのです。といっても、ちょっと大きめのペンションという感じです。3人だったので、和洋室のバストイレ付のお部屋でした。お部屋には冷蔵庫はなく廊下にある共同冷蔵庫に名前を書いて入れておきます。でも、この冷蔵庫、効きがイマイチだったような...。島にある唯一のコンビニ、龍登城(!?)でビールを買い込み冷蔵庫に入れていました。グラスや氷は食堂でもらえます。

阿嘉島の港からシードルンまでは徒歩5分くらい。でも、暑い中で重たい荷物を担いでの5分は大変ですので、船の時間に合わせてシードルンの方が車で迎えに来てくれます。そして、阿嘉島のステキなビーチ、ニシハマビーチにも送迎してくれます。フロントに送迎時間が掲示してありますので時間に合わせてお出かけの支度ができます。シードルンからニシハマビーチまでは徒歩で20~25分くらいかかりますから、炎天下この道のりはツラ過ぎます。絶対に後悔します。送迎バスを利用した方がよいですよ(徒歩経験者は語る)。

夕食は、食堂とバーベキューが一日おきでした。食堂では沖縄料理中心で、ゴーヤチャンプルやミミガーなど。バーベキューは焼肉や野菜の鉄板焼き、タコライスなどがありました。

帰る前の日の夜には、ケラマ鹿と星空を見に連れて行ってくれました。ケラマ鹿は、阿嘉島と隣のゲルマ島にのみ生息している鹿で天然記念物に指定されているそうです。臆病もので昼間は山の奥にいて夜になるとえさを求めてさまよい歩いているようです。2~3匹のケラマ鹿を見ることができました。星空は・・・満月だったため期待していたほどの星を見ることは出来ませんでした。天の川も見たかったなぁ。星は見えなかったけれど、都会のように余計な光がない島では月の明かりがとっても明るいことがわかりました。

秘密にしたい店

阿嘉島に渡る前日は那覇に宿泊したわけですが、沖縄に来たからには、ぜひ石垣牛を食べたいということになり探したところ、国際通りの近くに"炭火焼と泡盛 玄 GeN"という焼肉屋さんをみつけました。そこでは、石垣牛が安く食べることができ、さらに幻の豚といわれている沖縄在来種"あぐー"という豚肉も食べられる有名なお店です。

以前、どっちの料理ショ―でも特選素材として紹介されたこともあるという"あぐー"。そこらの豚とはわけが違います。"えっ!これ豚肉!?"と思うほどのおいしさ。やわらかくあっさりしていてとても食べやすかったです。石垣牛を目的に行ったはずのお店だったのに、もうすっかり"あぐー"の虜。石垣牛も美味しかったはずなのに頭の中は"あぐー"でいっぱい...。那覇に立ち寄る際には必ず立ち寄るお食事処となりました(この後、合計3回ほど"あぐー"を食べに行っています。【2004年6月まで】)。

おみやげには

ズバリ!さーたーあんだぎー!!!沖縄伝統のこのお菓子、「脂っこいから」ということであまり好きではない人が多いと思いますが、Hさんのお友達で、横浜から沖縄にお嫁にいった方から教えてもらった「安室のさーたーあんだぎー」は、従来の常識を覆すおいしさです。脂っこくなくさらっとしていて、ほんのり甘くてとってもおいしいのです。普通のだと1個食べきるのもやっとですが、これならペロっと食べられます。

首里城の近くの安室養鶏場で作られていて、ここで揚げたてを買うこともできますが、国際通りのわしたやおみやげ屋さんで購入することができます。10個入りで400円くらいとお値段もステキ(銀座、川崎のわしたでも売っています。6個入り400円)。このキング・オブ・さーたーあんだぎーをぜひお試しあれ。

そして次は...?

シュノーケリングにすっかり魅せられてしまったYさん、ステキなシュノーケリングポイントを新たに発掘してしまったHさんと私。私たちにとってシュノーケリングの必須アイテムは"お魚図鑑"。もちろんビーチにも持っていきます。海からあがって休憩しながら「この魚いたね」なんて盛り上がっていました。ホテルの部屋でもヒマさえあれば図鑑を広げ、お勉強していました。そして、見た魚を書き出していくと50種類を余裕で越すほどでした。

沖縄ってホントに素敵なところです。帰りの飛行機では「来年はどこいく?」なんてオニに笑われそうな会話をしていましたが、翌年は「宮古島」へ行くことに即決定。また、お得なツアー探しをしなくっちゃ!!

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